
美容室(サロン)での人事トラブルが急増しています
もともと美容業界では人事トラブルが少なくありませんでしたが,最近になって思いもかけぬトラブルに見舞われてしまったという経営者の方が増えています。
なぜ,美容業界での人事トラブルが目立ってしまっているのでしょうか?
転職希望者の増加
美容師は国家資格者であり,そしてまたアーティストとしての才能が求められることから,誰でもできる職業ではありません。
より良い待遇を求めて,より自分の才能を発揮できる職場環境を求めて,転職を希望する方が後を絶ちません。そして,多くの美容室が人材難であることも手伝い,この就職難の時代にあっても美容師の求人は非常に多いのが現状です。転職先が容易に見つかるとの思いが,転職希望者の増加に拍車をかけているのです。
転職を繰り返す美容師
多くの美容室が人材難だと申し上げましたが,その原因は美容室経営者側にもあることを理解しておく必要があります。美容室は言うまでもなく労働集約型のサービス産業であり,人件費の増加は即時に経営数値の悪化となって表面化します。昨今の厳しい経済情勢の下では,お客様の来店頻度は減少しがちです。売上の維持・伸長が難しいと判断した一部の美容室では,20代の美容師を安い給料でさんざん働かせておいて,30歳を過ぎたあたりで急に冷遇するといった,いわゆる美容師の使い捨てに走ってしまいました。
将来に希望・展望が見いだせないと感じた美容師たちは,キャリアアップにつながらない短期間での転職をも受け容れざるを得なくなり,結果的に何度も転職を繰り返すことになるのです。
集積される情報
美容業界に限ったことではありませんが,同じ業種での転職をされた方は,労働条件の良し悪しを以前に在籍していたお店を基準に判断します。
- 給料
- 勤務時間,休日・休暇,休憩時間
- 練習用の器材・器具(ウィッグ等)の支給と自己負担
- 内部講習,外部講習の実施状況と自己負担
以前のお店よりも悪くなった条件があれば,「前のお店では○○だったのに…」と不満を持ってしまうのです。そして,在職中はそれを経営者には直接言いにくいがために,退職時に(経営者の方から見れば)唐突で理不尽な要求をしてくるというケースが多いのです。
また,こうした情報はスタッフ同士でも盛んに交換されるのが常ですから,これまで不満を持っていなかったスタッフも影響を受けてしまいます。更に,残念なことではありますが,お客様にお店の悪口を吹聴してお店の評判や信用を貶めてしまうという方もいらっしゃるのが現状です。
戦略的な人事労務管理が必要です
人事トラブルがお店に与えるダメージは計り知れません。法的なリスク,経済的なリスクを回避するために,既に手を打っている経営者の方も大勢いらっしゃいます。次は,貴店の番です。
人事労務管理のポイント
- 就業規則の整備
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法的なリスクを回避する労働条件の策定は必須です。併せて,経営者の方のお店への思いやスタッフに求めていることを明確にすることで,労働意欲の向上を図ります。
- 採用活動の見直し
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公的な助成金制度の活用で,店舗経営の基盤となる人材を確保しましょう。
- 職場環境の改善
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スタッフが定着すれば採用コストを抑えることができ,結果的にお店の利益率が向上します。有給休暇の取得率向上や社会保険の完備,配慮が必要なスタッフへの休業制度・職場復帰制度の導入も,助成金を活用すればお店の負担をある程度コントロールすることが可能です。
- 退職者の管理
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同業他社への転職も多い業界です。退職後の守秘義務・競業避止義務の整備が重要です。




